
こんにちは。船橋市大穴「こうの歯科」、3人の男の子を育児中のママ歯科衛生士Kです。
こうの歯科は、予防歯科をコンセプトに「皆様が毎日を健康に、幸せに暮らせること」を目指してリニューアルしました。約1年が経過した今ではありがたいことに、健康な状態を守るために定期的に通ってくださる患者様が多くいらっしゃいます。
そこで新しい試み【こうの歯科ジャーナル 健康で幸せに暮らすための歯のおはなし】をスタートしてみたいと思います。このコンテンツは、一般的な情報ではなく、当院の歯科衛生士が日々の患者さんとの診療や対話から感じた「隠れたヒント」や「毎日のコツ」をお届けします。
赤ちゃん・子ども・成人・シニアまで、現場目線の情報を不定期で発信していきますので、ぜひお読みいただけると嬉しいです。
さて、第1回目の今回は、赤ちゃんの歯のケアについてのお話です。
妊娠中は、これから始まる赤ちゃんとの生活にワクワクしたり、あるいは日々の育児に奮闘したり、毎日があっという間に過ぎていきますよね。
そんな中で、「赤ちゃんの歯のケア」について考えたことはありますか?
「まだ歯も生えていないのに、お口のケアなんて早すぎない?」
そう思う方も多いかもしれません。
でも実は、歯が生える前のこの時期こそが、将来の仕上げ磨きをスムーズに進めるための最も重要な『準備期間』なんです。
今回は、親子で楽しく取り組める「お口のスキンシップ」についてお話しします。

この記事を書いた人
こうの歯科|チーフ歯科衛生士・口育士・ホワイトニングコーディネーター
3人の男の子 育児奮闘中のママ歯科衛生士。忙しい毎日でも続けやすい予防ケアを大切にしながら、患者さんと二人三脚でお口の健康維持をサポートしています。
毎日の格闘技?「仕上げ磨き」で悩む前に

お子さんの大切な歯を虫歯から守るために欠かせない、仕上げ磨き。でも、いざ歯が生えてきて始めようとすると…
- 歯ブラシが見えた瞬間に、全力で顔を背ける
- お口をぎゅっと閉じて、テコでも開かない
- 歯ブラシをガジガジ噛んで離してくれない
- しまいには大泣きして、まるで格闘技のような時間に…
「虫歯にさせたくない!」という親心とは裏腹に、毎日の歯磨きが親子にとって大きなストレスになってしまう…。これは、本当に多くのパパママが抱える切実な悩みです。
では、なぜ赤ちゃんはこんなにも歯磨きを嫌がってしまうのでしょうか?
その大きな原因の一つが、「お口の中というデリケートな場所に、いきなり歯ブラシという“異物”が入ってくることへの驚きと恐怖」なんです。
だからこそ、歯が生え始める前の0~5ヶ月の時期がとても重要になります。この時期の赤ちゃんは、お口に触れられることに慣れやすい、絶好のタイミング。本格的な歯磨きを始める前に、まずは「お口は触られても大丈夫な場所」「触られるのは普通のこと」と赤ちゃんに覚えてもらうこと。
この「触られるのが当たり前」という状態を作ってあげることが、将来の仕上げ磨きへの抵抗感をなくし、スムーズなケアへと繋がっていくのです。
今日からできる!赤ちゃんが喜ぶ「お口スキンシップ」3ステップ

難しく考える必要はありません。気負わずに、遊びやスキンシップの延長として楽しむのが成功の秘訣です。
【ステップ1】まずは口の周りからスタート
赤ちゃんの機嫌が良い時に、歌をうたいながら、ほっぺや唇を優しくツンツン。「お口はどこかな~?」と話しかけながら触れるのも良いですね。楽しい雰囲気の中で、「お口に触られる=嬉しいこと」というイメージ作りから始めましょう。
【ステップ2】いざ、お口の中へ
必ず手をきれいに洗ってから行いましょう。清潔な指で、まずは前歯が生えてくるあたりの歯茎をそっと撫でてみてください。「気持ちいいね」「きれいにするよ」など、優しく声をかけながら行うのがポイントです。
【ステップ3】ガーゼに挑戦
指で触られることに慣れてきたら、次のステップです。お湯や水で濡らして固く絞った清潔なガーゼを指に巻き、歯茎を優しく拭ってあげましょう。これが、歯ブラシを使ったケアへの大切な架け橋になります。
《ママ歯科衛生士からのワンポイントアドバイス》
ポイントは、毎日少しずつ、赤ちゃんの機嫌が良い時に行うことです。泣いて嫌がるときは無理しなくてOK!「昨日はできたのに今日はダメ…」なんて日もあって当然です。我が家の息子たちも、お風呂上がりのリラックスした時間に行うのが定番でした。とにかく楽しい雰囲気作りが一番大切ですよ!
親子の笑顔のために、今日から始める「種まき」を

歯が生える前の0歳からのお口スキンシップは、将来の「歯磨きイヤイヤ期」を防ぎ、親子の時間を笑顔にするための大切な種まきです。
1日5秒のスキンシップからで大丈夫。焦らず、赤ちゃんのペースに合わせて、今日から始めてみませんか?「触られるのが普通」になったお子さんのお口のケアは、きっと驚くほどスムーズに進むはずです。
やり方が分からなかったり、ちょっとした疑問があったりしたら、一人で悩まず、いつでも私たち「こうの歯科」にご相談ください。
当院には、赤ちゃんの健やかなお口の発達をサポートする専門家「口育士(こういくし)」が在籍しています。
また、妊娠中のお母さんのためのマタニティ歯科診療や、船橋市の妊婦歯科健康診査にも対応しておりますので、プレママ期からのご相談も大歓迎です。子育て中のスタッフが、ママ・パパ目線で親身になってお話を伺います。
次回は、お口の筋肉を育てる『噛み噛み』の重要性についてお話しします。お楽しみに!
※この内容はこれまでの現場経験による当院の見解です。確かな効果を保証するものではありません。
また、当院の許可なく情報を無断転載することは禁止いたします。

この記事を書いた人
こうの歯科|チーフ歯科衛生士・口育士・ホワイトニングコーディネーター
3人の男の子 育児奮闘中のママ歯科衛生士。忙しい毎日でも続けやすい予防ケアを大切にしながら、患者さんと二人三脚でお口の健康維持をサポートしています。
